菅のトリビア【32】庚申坂の庚申塔(菅仙谷)

32.庚申坂の庚申塔

道教の教えでは、人間の体内にいる三尸(さんし)という虫が、庚申(こうしん)の日の夜、人が寝ている間に天帝にその人間の悪事を報告しにいくとされます。それを避けるために庚申の日の夜は徹夜で勤行をしたり、宴会をしたりする庚申講を行い、庚申講を3年間、18回連続して勤めると体内の三尸は衰退し、その役目を果たせなくなるというので、その記念に庚申塔(こうしんとう)を建立することが多い。仙谷の指月橋から寿福寺に向かう道は途中から急な坂道になり、坂を登りきった所の左に庚申塚があり庚申塔が建っていたので庚申坂と呼ばれました。そこからは寿福寺までは平坦な道でしたが、昭和30年代に、みどりが丘住宅の造成で庚申坂の勾配は緩やかになりましたが、寿福寺まで坂道が続くよう変わりました。

庚申塔
寿福寺の墓に移された庚申坂の庚申塔:向かって右