菅のトリビア【23】サイカチの木(菅野戸呂)

23.サイカチの木
菅の渡しの船頭小屋のうしろに大きなサイカチの木がありました。
れは明治の頃、佐野多吉さんが河川工事で船をつなぐために打ち込んだクイに、根が生えて繁茂したものだといいます。夏になると広い緑陰を作り、200人ぐらいの人たちが涼をとることができました。この木のの新芽の出る頃には、稲田堤の桜が満開になり、多くの花見客で賑わったそう。いかにも渡船場らしい風情をかもし出していたこの木も、昭和45年の台風で倒れて除去されてしまいました。昔の稲田堤の花見は、堤防の上に茶店が並び、流しの芸人が何十人となく来て、イルミネーションが灯り不夜城のように賑わったそうです。サイカチの木はマメ科の落葉木、幹にトゲがあり、大型のマメができます。(画像はサイカチの実)
