菅のトリビア【7】長屋門(菅馬場)

7.長屋門

馬場の土淵よりに、江戸時代に下菅村の名主をしていた佐保田家の長屋門がある。長屋門は家格をもつ家でしか構えられなかった。約200 年前の江戸時代後期に建てられたもので、当時は茅葺きでだった。近くには郷倉(年貢米の保管場所)もあり、府中街道に出たところには高札場(右画像はイメージ))があった。小田原北条は関東進出に伴い、小沢城の修築を家臣の佐保田河内守政房に命じた。北条氏康が小沢原の戦いで上杉軍を破った際の功により、佐保田政房は稲毛郡代となった。
小田原落城後、江戸幕府は菅村を天領にして代官を置き治めることにしたが、佐保田氏は代官職を固辞し、帰農地主になったという。佐保田家では川崎市の市民ミュージアムに享保期から昭和期に 至る448件の古文書・歴史資料を寄贈している。