菅のトリビア【50】 ミカリ婆さん(菅各地区)

50. ミカリ婆さん
昔は川崎や横浜の一部の地区では12月8日のことを「事八日・ことようか」といい、一つ目の妖怪・ミカリ婆さんやーつ目小僧が来るという伝承がありました。本来はミカリ婆さんは始末の神様で、語源は「ミカワリ」で物忌みに相当する言葉のようです。事八日の事は祭事のことで、コトの神が訪れて来るので、物忌みして家にこもっているので、ミカリ婆さんが家を覗き込んで、箕(ミ・穀物の殻などを取り除く農具)や人間の目を持って行ってしまうという伝承が生まれました。子どもが冬の夕方に遅くまで遊んでいると、「ミカリ婆さんにさらわれるよ・・・」と注意されたそうです。家の軒に目カゴを竹竿に掛けておくと、ミカリ婆さんらは、目の多いものが居るといい逃げ出すと言われました。
(画像は鮮斎永濯「温古年中行事」より)

